以下、「地球の彷徨い方 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ/セルビア・モンテネグロ 初級編」のサンプル。


Copyright (C) 東洋出版
地球の彷徨い方
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ/
セルビア・モンテネグロ
初級編

天城桜路(あまぎ・おうじ)著

東洋出版

本体1600円  21cm 446p
件名:紀行・案内記 対象:般

旅は憂いもの辛いもの
―バルカン半島・旧ユーゴスラヴィア―


紛争多発地帯の一般人達に注目した「旧ユーゴ嫌い」が一人訪れた先は・・・。
危険とされ日本人旅行客はほとんどいないバルカン半島・旧ユーゴスラヴィア。古今東西が混在したその
雰囲気は意外と親しみやすく、異国にしてどこか懐かしささえ感じられた。


<サンプル文章>

まえがき
 どうしてボスニアなのか?
 「テロ組織アル・カーイダとつながりのあるとみられるイスラム過激派組織」についての報道が頻繁である。以前から、「二つの大戦後、むしろ紛争の数は増加の一途をたどっている。冷戦構造の崩壊後、逆に国家・民族間に存在していた無数の断層がより鮮明になった。今後起こりうる国際紛争の多くは、続発する地域紛争からみて、民族・国家・宗教等の“違い”に基づいたものだ」と考える人が多く、「自国の影響力を確保して他国の富を獲得するため、自己の勢力拡大を目指そうと紛争の画策が行われている」と多くの人が感じていた。かつてアメリカ人の書いた『文明の衝突』(サミュエル・ハンチントン著、鈴木主税訳/集英社)という本を読んだことがあるが、これほど的はずれな本も珍しいとあきれ果てた記憶がある。西洋の成り立ち以外は実はまるで無知で不理解に近いか、あるいは自らの価値観にのみしか基づくことの出来ない、一方的で強引なまとめ方だと感じられた。結局、現在の数多くの紛争は、根元は植民地時代にさかのぼり、形を変えて続いている現代版であると思われた。既にアメリカに加えて旧列強を標的とした事件は度々起きており、同時多発テロも多数の人々が予測していた事態だと思われる。さらに、核や生物化学兵器問題も、外国人に対する脅威または不信感も、日本(人)も攻撃の対象とされることも、とうに想像がついていたのではないか。
 ここで、なぜボスニアなのかであるが、「イスラム(原理)主義に基づき、テロを計画・実行するイスラム過激派組織の関係者」「テロ行為を協力・支援している者の出身国」という中に、ボスニアの国がしばしば入っていることに気づかれるだろう。以前、『中東イスラム世界Gアッラーのヨーロッパ―移民とイスラム復興』(東京大学出版界/内藤正典著)『同F革命の中央アジア―あるジャディードの肖像』(同/小松久男著)という本を手にしたことにも起因しているように思われる。当時は読んでいる途中で眠くなって放り出してしまったが、非常に複雑な事情を抱えている地域にかねてから興味があった。ボスニアは、地理的・歴史的背景から、多数の民族・宗教を抱えた状態であり、それらを利用しての紛争が起こりやすく、不安定で、テロリスト達の格好の巣窟になりやすい場所である。私は、特に「そのような紛争多発地帯に住む一般人達」に注目したいと考えた。もともと、この地域にそれほど強い関心があったわけではなかった。当初は、「多くの国へ行ったが、まだここは行っていないから、近隣諸国を訪れたついでに立ち寄ってみよう」といった程度の理由で訪れた。しかし、当地の人々は思いにもよらずとても親日的で、国連等の日本人職員が献身したり、日本政府が援助していることもあって、興味だけでなく「自国の取り組みとその成果を知ろう」という多少の責任感を持って受け止めようと思った。古今東西が混在した雰囲気は案外親しみやすく、どこか異国にして懐かしさが感じられるのではないだろうか。様々なことについて考えさせられ、また、手つかずの自然が豊かで、人々は根が優しく、しかも非常に安く楽しめる場所として、ここで紹介したいと思う。
※以上、サンプル(書籍の内容、要は中身検索)として本書まえがきより抜粋。

<著者プロフィール>

2005年3月、バルカン半島・旧ユーゴスラヴィア(主にセルビア・モンテネグロとボスニア・ヘルツェゴヴィナ)の旅に関する著書を出版し、その時の予想外の反響に応えるべく当サイトを立ち上げた。著書は既に、大手新聞・雑誌等をはじめ各種メディアに幾度も広告掲載され、全国のどの大型書店や主要図書館、大学生協等にも陳列されている。日本で最も売り上げの高い紀伊国屋書店では、新宿本店(東京)・梅田本店(大阪)をはじめ全国の紀伊国屋書店30店舗でキャンペーンを行った。また、多くのアジア各国、米国主要都市、ほか豪州など、海外の店舗にも配本されている。もちろん、インターネットの有名サイトでも多数紹介された。